2013年1月17日 (木)

復興増税をご存知か

皆さん、増税を実感できているでしょうか。私は、確定申告で、税金を払っているので、自分がどれくらい収入があり、どれくらい税金を納めなければならないか、把握しています。民主党政権時代にも、子供手当などという飴がありながら、各種の控除の廃止で実質増税になっていたことを感じましたが、今度、復興増税が課されていることが実感できました。

原稿料や講演代の税率は10パーセントだったのですが、復興増税で、10パーセントから少し上乗せされるようになりました。私にとっては、その分だけ手取りが少なくなることを意味します。例えば、前は1万円もらえていたのが、9000円しかもらえなくなるわけです。

人間は、現状を参照点として、そこから失うものについては大変敏感で、既得権を失いたくないと強く思うそうです。(これは、いま読んでいるDaniel Kahneman氏(彼は、心理学者でありながらノーベル経済学賞を受賞した)"Thinking, Fast and Slow"に書かれていました)

さて、私が言いたいのは、復興のためにお金を払いたくないというのではなくて、税金を払うことに痛みを感じる人がもっと多くなれば、税金の使い道に、もっと人は敏感になるのではないか、ひいては、日本の政治的状況を変えられるのではないかということです。

日本人は、よくおとなしいと言われます。ほかの国であれば、暴動が起こるような状況の中で、よく我慢しておとなしくしていられると。この日本人の従順さは、一つには、自分が税金を払っていることに関する人々の無関心と、それに伴う税金の使われ方に関する無関心があると思います。

この無関心を生んでいるのは、収入の申告制度にあると思われます。たぶん、日本人の8割くらいの人は、会社などで自動的に税を取られて(納めて)いて、税金を納めているという感覚がないのではないでしょうか。

私は、税金を納める「痛み」を忘れないために、金融機関や役所の窓口に直接払いに行き、そのたびに「痛み」を感じます。だから、自分が納める税金が、少しでも自分が嫌なことに使われることに「痛み」を感じます。復興増税が、原発輸出企業の補助金に使われるのは、納得できません。

もっと、多くの人が確定申告をして、自分で直接納税すれば、この国は変わると思うのですが、それを最も恐れているのは為政者でしょう。先述のDaniel Kahneman氏によれば、実験に裏打ちされた心理学的理論により、人間は強く「現状維持」を望むということがわかるそうです。

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