火のある家
火を眺めていると不思議な気持ちになります。
妖しく揺らめく炎は、原始の生成を眺めているようで、見あきません。特に、まきが燃えて、ほのおをあげている様子は、ガスコンロのガス火とは違った、生き物のような動きと変化が感じられます。薪の炎と比べると、ガスの火は、冷たく統制された人工物という気がします。子供も、火を眺めるのが好きなようです。薪ストーブや風呂焚きのたきぐちに薪を入れたがります。我が家にホームステイに来た小学生や、知り合いの子供たちも、畑で焚き火をしたら喜んでいました。子供が火をいじったら危ないといって、今の子供は火に触る機会がありません。確かに、子供のいたずらから住宅火災が起きたなどという不幸が実際にありますが、子供はどこかで「危ない」経験をしておくべきだと思います。軽い感染が体内に起こってそれが自然に治癒していたら、あとで重篤な病気にかからない「免疫」理論と同じです。社会的には「免疫」がないまま大人になってしまうということが、今は多すぎるのではと思います。今は、家の中で、一切火を使わないですむ、全電化住宅などもあります。お年寄りの家では安心ということで、人気があるようですが、私は、家の薪ストーブの、炎のゆれる様子をこれからも楽しみにしていこうと思っています。
原田禎忠
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