梅切らぬバカ
加賀まりこさんが、自閉症の息子の母親役をやる映画。
加賀まりこさん、長く拝見しているけど、いまだかわいらしい女優さん。でもかわいらしいと言っては失礼か。自分の亡き後、息子はどうなるのだろうとちょっと切実に心配する母親役。でも、珠子さんという占い師で、物言いがずばずばしていて、意見を聞きに来た女の子たちを泣かしてしまう。
息子をグループホームに入れるが、そのグループホームが周辺住民に理解されず排斥に合う。でも障害って何だろうと思う。障害を作っているのは社会の方であって、社会が障害を生み出さなければ、障害は障害でなくなる。自閉症の人は、音に敏感で決まりごとに沿って行動するのが得意だ。こんなに耳障りな騒音が発せられ、予想もできないことが突発する社会に、よくも「普通」の人は生きていけるものだ。と考えれば、社会の方がよほど「異常」だとも考えられなくもない。
映画は1時間ちょっとの短編映画。何も大きな進展は示されないし、結論も示されない。でもいい映画見たなという静かな余韻が残る。加賀まりこのお母さんが、もしかしたら何か行動を起こすかもという予感も無きにしも非ずで終わる。

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