UA-92533382-1 よつば農場便り: 2021年11月

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2021年11月30日 (火)

梅切らぬバカ

加賀まりこさんが、自閉症の息子の母親役をやる映画。

加賀まりこさん、長く拝見しているけど、いまだかわいらしい女優さん。でもかわいらしいと言っては失礼か。自分の亡き後、息子はどうなるのだろうとちょっと切実に心配する母親役。でも、珠子さんという占い師で、物言いがずばずばしていて、意見を聞きに来た女の子たちを泣かしてしまう。

息子をグループホームに入れるが、そのグループホームが周辺住民に理解されず排斥に合う。でも障害って何だろうと思う。障害を作っているのは社会の方であって、社会が障害を生み出さなければ、障害は障害でなくなる。自閉症の人は、音に敏感で決まりごとに沿って行動するのが得意だ。こんなに耳障りな騒音が発せられ、予想もできないことが突発する社会に、よくも「普通」の人は生きていけるものだ。と考えれば、社会の方がよほど「異常」だとも考えられなくもない。

映画は1時間ちょっとの短編映画。何も大きな進展は示されないし、結論も示されない。でもいい映画見たなという静かな余韻が残る。加賀まりこのお母さんが、もしかしたら何か行動を起こすかもという予感も無きにしも非ずで終わる。

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2021年11月17日 (水)

気候正義

COP26(気候変動枠組み条約国会議)では、日本政府は、二酸化炭素を大量に排出する石炭火力発電に拘泥するなどの地球温暖化対策への消極的な姿勢が際立った。地球温暖化は、人類の文明の崩壊をもたらしかねない緊急の課題である。2021年11月10日『河北新報』の記事をもとに、「気候正義」について考えてみた。

・気候変動や地球温暖化に関する「不公平」とは? …地球温暖化の影響はすべての人が等しく受けるわけではない。その不公平に着目して、「気候正義」の観点から温暖化に関する不公平は許されない、よって温暖化を止めるためにも不公平を是正しなければならないと考える。

・「不公平」の具体例 (例①)先進国の輩出した温室効果ガスがもたらす気候危機を最初に最も激しく影響を受けるのは、温暖化ガスをほとんど排出していない発展途上国の貧しい人々。

(例②)温暖化ガスを排出して、今豊かな暮らしを享受している現世代よりも、次世代の人々の未来の暮らしに対して、気候変動の影響はより大きくなる。現世代と将来世代の間に不公平がある。

例えば、2020年に生まれた子供がその生涯で深刻な熱波に遭遇する機会は、60年前に生まれた人の7倍、というコンピューター予測がある。

・「気候正義」という考え方 …国連は「温暖化のコストが、豊かな人と貧しい人、男性と女性、成人と若い世代などの間で公平に負担されるわけではない」と、公平な社会を目指す「気候正義」の重要性を強調する。

「気候正義」という考え方は、気候変動問題は人権問題と考えるもので、最も弱い立場の人やコミュニティーのことを中心において、気候変動問題に取り組むべきというもの。

国連人権理事会は「環境破壊や気候変動、非持続的な開発は現世代と将来世代の人権にとって重大な脅威である」とする決議を採択したが、日本は棄権。人権の面でも、日本政府の後退的な態度が目立つ。

・「気候正義」を実現するためにはどうしたらよいだろうか? …ひとつは、不利益を被る代表である若い世代が、気候正義の実現を求めて声をあげることだ。そして、その声を各国政府や、地球政府の代表者たちが耳を傾け、地球温暖化を止めるための取り組みを加速させるべきだ。政府の不十分な温暖化対策は、若者の将来を脅かし不安を抱かせるのであれば、それは人権に関する国際法違反と考え、政策決定者は、大胆な温暖化排出削減策を取らなければならない。

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2021年11月16日 (火)

維新躍進

先の衆議院選挙で「維新の会」が議席を伸ばした。『河北新報』11月8日付の記事を参考にすれば、この選挙の結果は、「右翼ポピュリストの躍進」と海外のメディアでは伝えられているそうだ。

「ポピュリスト」とは、大衆受けのする言動を武器に大衆の人気を獲得する政治家のことだ。その手法は「ポピュリズム」である。いずれの語源も「大衆」にあることから大衆を扇動しその潜在意識に働きかけ大衆の欲望に形を与え政治的な運動を引き起こすものだ。

しかし、民主主義的政治が必ずしも大衆政治と一致するとはならないように、「大衆」の意見や考えを実現するとしても、必ずしもそれが、社会にとって良い方向に行くとは限らない。むしろ、社会は崩壊するかもしれない。

思い返せば、維新の会に人気をつけたのは「生活保護バッシング」からだ。確かに生活保護の不正受給をしている人はいたのだろうが、生活保護制度を叩くことで、一生懸命働いても生活が楽にならず、その原因が自分が納めた税金をかすめ取る生活保護受給者であるとのはけ口を与えられた大衆の留飲を下げた。しかし、生活保護制度を叩くことは、大衆自身の生活の基盤を切り崩しているということには気づかずに。

公務員や議員の報酬切り下げも、大衆に人気があるポピュリズム政策だ。確かに一部は無駄もあることは事実なのだろうが、これにより、保健所や保育所など、やはり私たちの生活を支える基盤はどんどん切り崩されてきた。

そして、今度は、国籍の洗濯をするとのこと。国政選挙立候補者は、純粋な日本人に限る、そして純粋な日本人とは、親や祖父やそのまた前から日本国籍を持っている人で、例えば韓国や中国から国籍を変更して日本人になった人はだめだという法律だ。これも、自分たちの満たされない生活は、特権的な甘い汁を吸っている在日外国人のせいだと考えている大衆の気持ちを代弁し、それに暴力的なはけ口を与えるものだ。

日本人の定義はどうなるのだろう。今度震災などが起きたら、私刑を免れるために、お互いがお互いを「あいつは日本人か?」と疑心暗鬼となり、日本人であることを証明するために、言葉をしゃべらせてみたり、何百年前から純・日本人であることを証明するための遺伝子検査証明書を取り寄せてみたりという社会が来るのかもしれない。それを大衆が望み、ポピュリスト政党が乗っかり大きくなるのであれば。

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