UA-92533382-1 寓話 : よつば農場便り

« ムソルグスキー作曲・歌劇『ボリス・ゴドゥノフ』(1954年映画版 ネボルシン&ボリショイ劇場管弦楽団) | トップページ | 『オリエントからの小鳥』(ハキーム著)・河出書房新社 »

2021年2月 5日 (金)

寓話

「寓話」にも、本当に意味があるのだと改めて思っている。「寓話」には、人間の智慧が込められている。

 

「寓話」とは、例えばこんなものだ。

 

ある欲深の男が、神様にお願いをして、神様も願いを1つかなえてやろうという。そこで男は、私が触れるものは何でも黄金にしてくださいと頼む。これで金持ちになれると思ってのことだ。神は、後悔しないなと念を押したうえで、男がなお願うので、その願いをかなえてやった。願いがかなった男は、得意になってあらゆるものを黄金に変えていったが、やがて、彼が触れる食べ物も黄金に代わってしまうので、食べることができなくなってしまった。挙句の果てには、彼の愛する家人も、彼に触れると、黄金に変わってしまい、彼は深い嘆きと悲しみの中で孤独に死んでいった。

 

この話の寓意は何だろう。人間の欲深さか?愚かさか?

 

現代の寓話はこうだ。

 

説得術や弁論術など「言葉」が重んじられる「政治」という世界のなかで、あらゆる相手を打ち負かす究極の強い言葉を手に入れたいと願った男が手に入れた「言葉」は、相手の言葉の魂を奪う「それは当たらない」とか「質問は承った」という、言葉に見せかけただけの木を鼻でくくる戦術だった。これで、当初は、どのような問いかけも粉砕し、政治の世界では最強の勝者として君臨することになったが、実は、彼自身の言葉の魂をも殺す強い毒薬だったのだ。やがて、本当の言葉で語り掛けねばならない危機的な状況がやってきたとき、いざ、彼が、「言葉」でもって語り掛けようとすると、言葉は彼の口からはついに出てこなかった。言葉はやせ細り、死んでしまっていたのだ。

 

にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村

|

« ムソルグスキー作曲・歌劇『ボリス・ゴドゥノフ』(1954年映画版 ネボルシン&ボリショイ劇場管弦楽団) | トップページ | 『オリエントからの小鳥』(ハキーム著)・河出書房新社 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ムソルグスキー作曲・歌劇『ボリス・ゴドゥノフ』(1954年映画版 ネボルシン&ボリショイ劇場管弦楽団) | トップページ | 『オリエントからの小鳥』(ハキーム著)・河出書房新社 »