UA-92533382-1 薬物依存症: よつば農場便り

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2020年6月11日 (木)

薬物依存症

少し古い新聞記事であるが、2019年8月30日の「河北新報」の記事を切り抜いて取ってある。埼玉県立精神医療センター副病院長の成瀬暢也氏の投稿だ。思い合わせることも多いので、成瀬氏の投稿の要点を紹介する。

薬物依存対策として「覚せい剤やめますか、それとも人間やめますか」「ダメ・絶対にダメ」というCMポスターなどを見かけるが、それは「不寛容・厳罰主義」の表れであるという。これは、「薬物依存は病気」という視点と対極のものだという。

「不寛容・厳罰主義」の観点から、著名人の薬物事件は見せしめのようなバッシングが続く。それは、ルールを守る人は大事にしても、そこからはずれた人は排除し、社会的に抹殺するという、日本の村八分的制裁ルールが表れだと指摘する。

これを読んで私は「ギクリ」とする。2019年の8月の時点で、成瀬氏だって、今回のようなコロナ・ウイルスの爆発的感染大流行を予見していたわけではないだろうけど、成瀬氏の日本社会に対する考察は、今も有効だと思われる。

さて、薬物依存に関してのこのようなやり方、つまり「排除・制裁」のやり方は、薬物依存に対するスティグマ(烙印)を強固にし、それにより、薬物使用者が支援をますます受けづらくさせることが問題だという。

世の中が「犯罪者」を責め続け、反省しろ、我慢しろと押し付ける状況では、やめたいと思う人も自分で対処するしかなくなる。そもそも自分の意志でコントロールできないのが「依存症」であることを認識して、依存症の薬物使用は懲らしめるべき「悪」ではなく、ともに回復を目指すべき「症状」なのだととらえるべきだと氏は言う。

現場を見て実践してきたであろう方だけに、言葉の重みが違う、説得力があると私は思う。

 

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