UA-92533382-1 懐かしい「そこ」: よつば農場便り

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2020年5月12日 (火)

懐かしい「そこ」

5月10日付の河北新報1面の下段大広告に、ハート出版から出版されている書籍の案内が出ていた。それは『初等科 修身』と『初等科 修身 ヨイコドモ』だ。東大名誉教授・矢作直樹氏の推薦文付きだ。『修身』は太平洋戦争敗戦前まで使用されていた国定の道徳の教科書で、国民の意識を形成するのに大いに役立った。

現在は使用されていないものだが、この教科書が体現しているあの懐かしい素直で、なおびやかな時に戻りたいと思っている人たちはたくさんいる。あの懐かしい良き時代に戻りたいと思うそういった人たちの心情を如実に代弁しているのがこの広告のコピー文だ。引用する。

「皇室や氏神様、ご先祖様を大切に、家族仲良くみな助け合い…当時のはつらつとした子どもの姿が目に浮かびます」

「偉人の物語を通して「忠義「孝行」「勇気」「誠実」「勤勉」「慈悲」等の徳目を、生きた形で学べるようになっています」

彼らの懐かしい「そこ」とは「家父長である男性を中心に、その中心から恩恵が下され、その恩恵に包まれた家族も同然の人々が、その恩恵をありがたく受け取って、決してそれに対して不満や批判を漏らさず、ありがたく恩恵を頂戴し、その恩恵に対してご恩返しをする」という共同体のことだろう。

もし、この『修身』の世界がこのすさんだ現生に現出したら、安倍首相から下賜されるマスクは、ありがたく頂戴し、誰もそれに不満を漏らす人はいないはず。ましてや、そのマスクの利権に絡んだ怪しいお友達企業の素性をかぎつけようと動き回ったりするやつはいないはず。さらにましてや、国家の番人である検察の定年延長に異議を唱えるものなどいないはず。懐かしい「そこ」は、みながニコニコ笑っている家族共同体で、上長から下賜された恩愛に皆がひたり(もちろん、家族の一員である「日本人」だけが)、恩を受けたら義理で上長に奉仕して一身を奉げる、うるわしい世界なのだから。

 

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