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2019年8月 4日 (日)

フクシマ・アクション・プロジェクト

フクシマ・アクション・プロジェクトは、フクシマの現状を正しく伝え、核発電所の事故による悲劇が今後繰り返されないことを願って作られた団体で、県外の人も含めて会員になることができる。

 

私も会員で、残念ながら総会に出席できなかったが、総会で催された2つの記念講演の資料を送ってもらった。どちらも大変優れた内容で、市民たちがこのような質の高い活動をしているということは、本当に素晴らしい。もちろん、核を推進する政府や大企業の前では、資金力など比べるべきもない規模の団体と活動なのであろうが、市民の協力と連帯で、今後も長く活動をつづけ、実績を確実に作っていけないものだろうか。

 

さて、講演の概略だけでもここに記し、多くの人がフクシマ・アクション・プロジェクトに興味を持ってもらえればと思う。

 

1つ目は、文科省が全国に配布している「放射線副読本」が2018年に改定版が出た。それがどのように「改定」されているのか、つまり削除されたところや新たに加わったところはどこかについて、丁寧に追跡したものだ。要は、「放射線は自然にありふれた存在なので、怖がることはなく、フクシマは今立派に復興中であり、放射線による健康被害はないのに、それを言う人はいじめなので、みんなで「いじめ」を克服しましょう」という内容になり、もちろん、事故を起こした政府や電力会社の責任については一切言及がない。(私の要約は、乱暴だが、講演した後藤さんはもっと実証的な研究なので、信頼できる)

 

2つ目は、1つ目とも大いに関連するが、福島県内の核発電所事故関連の記憶伝承館的な施設の内容を検討し、それとドイツのホロコーストの展示と比較していることだ。電力会社や自治体が設置している伝承館的なものが福島県内にはいくつかあるが、だいたい、事故を起こした加害者の責任は一切言及されず、今いかに復興していて、私たちは頑張っているのか、という内容になっている。これはもちろん、ナチスが行ったホロコーストの記憶を伝承する施設ややり方と鋭い対比をなす。国家や電力会社の「記憶」は、それがなかったというところが出発点だから、加害の反省もなければ記憶の伝承もない。戦争責任や水俣病などの公害事件に相通じるものが脈々と流れている。私たち市民が、記憶を伝承していかなければ、いつかこの国の核発電事故はなかったことになり、それが第2、第3の加害を引き起こす。

 

記憶の伝承を模索している、フクシマ・アクション・プログラムに興味を持っていただき、全国から少しでも助力が得られればありがたい。

 

フクシマ・アクション・プログラムのホームページ

 

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