UA-92533382-1 徴兵制を考える: よつば農場便り

« 『老子―もう一つの道』 五十五 長生 | トップページ | 『老子―もう一つの道』 五十六 和光同塵(わこうどうじん) »

2019年7月 7日 (日)

徴兵制を考える

国際政治学者の三浦瑠璃さん。人気のコメンテーターとしてテレビやインターネットで活躍なさっている。その三浦さんが新著「21世紀の戦争と平和」で、「徴兵制が平和を導く」との主張をなさっているという。『河北新報』(2019年5月2日付)の記事を参考に、三浦さんの考えを要約してみたい。

 

徴兵制が平和を導くというのは、人を瞠目させる主張だが、自分が現実に戦場に送られると思えば、人々は政府に安易な軍事行動を許さなくなる、すなわち、国民一人一人が「血のコスト」を「わが事」として考えるようになれば、慎重になるというのが三浦さんの真意だという。

 

三浦さんの、考える原点は以下のようなものだという。

 

・自ら選んだ仕事だからと言って特定の人を戦場に送る仕組みは道徳的に正当なのか。
・国民が戦争を望んだときに押しとどめる方法はあるのか。
・そもそも「正しい戦争」はあるのか。

 

このようなことを突き詰めていって、論理的必然から、徴兵制を提案し、徴兵制が平和を導くと結論付けたという。ただしこの徴兵制は、素人を前線に送っても、軍事技術が高度化した現在では利点があまりないので、「象徴的徴兵制」だという。

 

「象徴的」というのは、国が対価を払い、国土保全や郷土防衛の予備役に幅広い世代を持ち回りで収集する。こうして皆が当事者意識を持つことが、平和にとっては重要なのだというのが三浦さんの主張だとのことだ。

 

さて、ここからは私の意見だが、当事者意識を持つのは私も大切だと思うが、徴兵制には反対だ。私も当事者意識を持っている。だから、アメリカ軍とともに行動させられ戦地に派遣される自衛隊の方たちが、わがことのように心配だ。彼らを守るためには、アメリカの戦争に参加することに対する反対を唱えたいと思うし、そもそも戦争が起きないように、何か素人だってやれることがあるはずだ。そもそも政治家だって、戦争と平和の問題を解決できないのだから、素人なんて引っ込んでろとなるのでなく、逆に言ったら、素人が力を合わせ、知恵を出し、行動したら平和を作れるかもしれない。

 

例えば、隣国への恐怖や憎悪をあおるものがいれば、憎悪に反対し、恐怖の振幅に同調しないように呼びかけるのだって、戦争を防ぐことになる。そういう意味では、誰だって平和を望むものは、「象徴的志願兵制度」に参加することができる。

 

また、アメリカに支えられてこの国で地位を保っている政治家や政党に投票しないことだって、平和構築に参加する一つの手段だ。三浦さんが提案する「象徴的庁へ壱成」も興味深いが、「徴兵制」ができたら、それは和やかな民主的な団体にはならず、鉄拳制裁で上官の命令は絶対、というような組織になりそうで、怖い。そうならないように、いろいろ対策や手続き、法律は作られるのかもしれないが、公文書をきちんと保存しておくといったそういう民主的手続きを軽んじて、アメリカのために血を流すことにうっとりするような、現政府では、やはり信用できないという不信感もある。

 

 

にほんブログ村 政治ブログ 社会制度へ
にほんブログ村

follow us in feedly

|

« 『老子―もう一つの道』 五十五 長生 | トップページ | 『老子―もう一つの道』 五十六 和光同塵(わこうどうじん) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 『老子―もう一つの道』 五十五 長生 | トップページ | 『老子―もう一つの道』 五十六 和光同塵(わこうどうじん) »