UA-92533382-1 民主主義の考察 その2: よつば農場便り

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2019年6月14日 (金)

民主主義の考察 その2

6月13日付の『河北新報』に、坂井豊貴氏の研究が紹介されていた。坂井氏は、経済学者で、数理モデルを基礎により良い制度を設計する「メカニズムデザイン」について研究しているという。わかりやすい具体例で「選挙制度」の話が引用されていた。われわれは、民主主義と言えば多数決、と思い込んでいるが、坂井氏によると、選挙で多数決を安易に採用するのは「思考停止というよりも文化的奇習」なのだという。

1人1票、一回の投票で一人を選ぶ多数決は、候補が3人以上になると「票割れ」に弱いという致命的な欠点がある。投票率100%で全員熟慮の上で投票しても、多数派の意見さえ代表されないことがある、意見集約の方法として不出来な制度だということだ。それでは、他にどんな方法があるかと言えば、上位二人で決選投票するやり方や、得票率1位の人に3点、2位に2点、3位に3点を与える「ボルダルール」などがあり、「ボルダルール」は票割れが起こりづらく、坂井氏が数理的にそれぞれ比較したところ、一人を選ぶ場合には「ボルダルールがよくて、一定数の有権者が1位に選ぶような人よりも、すべての有権者が2位に押すような人の方が、民主主義の代表にはふさわしいとのことだ。

というわけで、決め方が変われば、選ばれる人も変わるということだ。この話を読んで、私の様な非・自民の者が、「選挙制度が悪い」と言っていたのは、単なる負け惜しみの悔しがりではななかったということが、少しは根拠が得られたのかなとちょっと嬉しく思った次第だ。私たちは、ここで「思考停止」するのではなく、本当にこの制度はいいものなのかと、常に考えていきたい。民主主義は、確かに、これまで登場してきたいろいろな制度よりは、優れたものかもしれないが、それでも決して、完璧なものではない。最良の制度とか、最も良い民意の反映の仕方は何かということを、常に探していくべきだと思う。

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