UA-92533382-1 ワーグナー「ワルキューレ」: よつば農場便り

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2019年5月16日 (木)

ワーグナー「ワルキューレ」

メトロポリタン歌劇場ライブ・ビューイングでワーグナーの「ワルキューレ」を鑑賞。あの聞けば身震いするような「ワルキューレの騎行」で有名な作品だが、実は中身は詳しく知らないし、この楽劇を通しで見たことがなかった。しかし、全部で5時間に及ぶこのライブ・ビューイング、ワーグナーは見ておきたいと意をふるって出かけた。映画館は案外、人がはいっていてワーグナーを見たいと思っている人、結構いるのだと感心した次第。

第1幕が、濃密でスキのない音楽に圧倒された。ワルキューレとは何なのかと思っていたが、戦場で、戦死した英雄を天上界に連れてくる「死の女神」なのだ。だが、この神の娘「ワルキューレ」たちはやたらかっこいい。「ワルキューレ」が登場するのは、2幕からで、1幕は別れ離れになっていた英雄部族の双子の兄妹の禁断の愛。ここに、天上の神々がどう絡んでくるのかというと、「神々の黄昏」だったり「不自由な神々」だったり、いろいろな要素が絡んでくるのだが、決してワーグナーの世界は荒唐無稽なものだとは思わなかった。守護霊や導きの神がいない近代、運命愛や、運命に逆らったりする英雄や、神々の葛藤がない近代は、薄っぺらいものに思えてくる。「神話」や「伝承」が、この世にぴったり寄り添っている世界の方が、豊穣の世界ではないかと思えてくる。そこにワーグナーの芳潤な音楽が加わるのだ。

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