『老子』もう一つの道 十九 人智を捨てよ
【口語自由訳】
人智を捨てよ。そうすれば、結局は人は幸福になれる。目の前の利を追い、小手先の技巧に走るな。そうすればだれも他人のものがほしいとは思わない。素朴な人々と社会、人々のいりくんだ欲望も少なくなる。
人智を捨てよ。そうすれば、結局は人は幸福になれる。目の前の利を追い、小手先の技巧に走るな。そうすればだれも他人のものがほしいとは思わない。素朴な人々と社会、人々のいりくんだ欲望も少なくなる。
【解説】
人智を捨て、小手先の技巧に走るなという、老子の主張はよくわかる。だが、素朴な社会に、私たちは戻れるのだろうか。素朴・単純な社会を理想とし、そこへ無理やり時計の針を戻すようなことをすれば、中国の文化大革命、カンボジアのクメール・ルージュの大虐殺のように、結局は、多くの人を不幸にしてしまうのではないか。老子の思想をどのように現代に生かすのか。私たちの社会はより複雑にと発展してきた。わたし達が社会を進歩させるために行ってきた変革や実験に何の価値もないというのだろうか。
人智を捨て、小手先の技巧に走るなという、老子の主張はよくわかる。だが、素朴な社会に、私たちは戻れるのだろうか。素朴・単純な社会を理想とし、そこへ無理やり時計の針を戻すようなことをすれば、中国の文化大革命、カンボジアのクメール・ルージュの大虐殺のように、結局は、多くの人を不幸にしてしまうのではないか。老子の思想をどのように現代に生かすのか。私たちの社会はより複雑にと発展してきた。わたし達が社会を進歩させるために行ってきた変革や実験に何の価値もないというのだろうか。
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