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2018年10月 2日 (火)

外国語を学ぶ利点

仕事柄大学入試で用いられる英文を読む機会が多い。いろいろな英文を読んでいるとなるほどなとうなづかされることが多い。いい内容のものが多いので多くの人に知ってもらわなければ惜しい気がする。というわけで、私がこの場で紹介すれば、少しは世の中の役に立つのかなと思う。

 


立命館大学の入学試験の英語で「外国語を学ぶ利点」を論じている英文が出題された。利点をまとめてみると、

 


・2か国語以上話せる高齢者は認知症発生のリスクが少ない。
・バイリンガルの脳の集中力は高い。
・2か国語以上の勉強をすると創造性が増す。
・最初の外国語を勉強した後では、次の外国語を勉強するのがどんどん簡単になる。
・人間として寛容性が増し、多文化に対する受容力が高くなり、「文化的能力」が増す。

 

では、世界一外国語を学ばない人たちはだれだろうか。よく言われているようにそれはアメリカ人だ。世界中で英語が通じるので勉強しなくてもよいからというのも原因だろう。

 

外国語が苦手で勉強には苦しめられている人が多い日本人は果たしてアメリカ人をうらやましく思うべきだろうか。私はそうは思わない。アメリカでアメリカ人に日本語を教えた人の話を読んだことがあるが、アメリカ人は、どうして日本語ではこういう言い方をするのか、と言って文句をつける人が多かったという。確かに、日本語は世界的に見たら、不思議な言い回しの言語だ。主語を立てずに、目の前の風景を見たまま「きれい!」と言ったり、自分の状態をありのまま「疲れた…」と言えたりする。

 

しかし、外国語を学ぶというのは、まずはありのままを受け入れること、すなわち、その言語では、そういう言い方をして、それがその言語を話す人の世の中の見方なのだということだ。上で利点をいくつか挙げた最後の、人間の寛容性と他文化に対する受容性というのは、そういうことだ。

 

外国語を学べば、自分のものの見方は、たくさんあるうちの1つに過ぎないと、自分を相対化してくれる。相対化すれば、自分や他人のいいところも悪いところも客観的に見えてくるのではないだろうか。

外国語を学ばないアメリカが自己中心的な見方しかできなくなり、自国中心でいるのは当然と言えば当然のことなのだろうか。そして、アメリカに追随する日本の人たちも、自分たちが一番、絶対に正しいと思うのも当然と言えば当然なんだろうか。

 

昔から、言葉に興味を持ち、外国語の勉強も好きな私は、外国語勉強の楽しさを伝えていきたいと思っている。外国語を学ぶ人が増えれば、日本の社会の雰囲気も変わっていく。非寛容から寛容へと。


 

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コメント

アメリカにいた時に聞いた小話です。

まだ日本にマクドナルドがなかった時代に、アメリカの若い男性が、日本にやって来ました。
何か食べようと思い、マクドナルドを探しましたが、どこにもありません。
そして、彼は、日本にマクドナルドを作れば、問題は解決するだけだと考えたのでした。

アメリカ的ではない国や文化は、アメリカ化させれば良いのだという発想は、ビジネスならば結構なことですが、他人様の国に言いがかりをつけて、戦争を仕掛けるのは、やめてもらいたいものです。

投稿: 猫男 | 2018年10月 7日 (日) 11時43分

アメリカ人らしい発想といえば、言えますね。

自分のことを思い出せば、小さい時初めて銀座のマクドナルド一号店にに連れて行ってもらって食べた時、こんなうまいものが世の中にあるんだと感激したことを思い出します。

大人になってからは行くのはやめましたけど…

投稿: 原田 禎忠 | 2018年10月 7日 (日) 17時35分

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