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2017年3月12日 (日)

千葉すずさんからの問題提起

仙台ゆかりの水泳選手、千葉すずさんのインタビュー記事が河北新報に掲載された。(3月9日、10日)。彼女の生き方、考え方には耳を傾けるべきところがあると思うし、私もこの記事からは考えさせられた。紹介したいと思う。

千葉さんはオリンピックにも出場した有名運動選手だが、シドニーオリンピックの選手選考過程をめぐってスポーツ仲裁裁判所に提訴したことを私は覚えている。日本人なら、日本の会議や総会たるものがどのようなものであるか知っていると思う。そこでは「~ということになりますが、異議がございますでしょうか。では、特にご意見もないようですので、表記のとおり決定いたします」だ。オリンピックに選出する選手も各分会でこのように決まっていたのを、千葉さんは異議を唱えたのだ。裁判所で判定は覆らなかったものの、千葉さんの行動の意義は大きかった。見ての通り水泳や柔道を始め、選考過程やルールが明確になったのだ。

千葉さんのように異議を申し立てる人を、空気を読めないとか、協調性がないと言って、嫌う人もいるかもしれない。だが、同調圧力の中でそれは違うのではないかと異質な考えをする人を排除するのは、その社会全体の進歩や幸福の増進にもならないと私は思う。同質社会にはそれなりの強みもあるが、そこにあぐらをかき、進歩や変化の芽を摘めば、結局真実につながる道も閉ざされ、社会は閉塞停滞する。

千葉さんがそのように考え行動するのは、アメリカでトレーニングをしてアメリカ社会を経験したことが大きいのではないかと思う。海外では、プールに盲導犬と一緒に来た人が泳いでいるし、ファストフード店で障碍者が普通に働いているし、同性愛カップルが仲睦まじくしている。そういうものを見てとても自然だと感じたそうだ。

千葉さんの一見奔放な言動が誤解を生んだこともある。いまではスポーツ選手が「楽しんでやります」と言っても違和感がないが、1996年アタランタ五輪の「楽しみたい」という発言が誤解や反発を生んだ。千葉さんによると、真意は、日本の水泳練習は泳がされている強制感が強く、アメリカでは泳ぐも泳がないも自分しだいで、水泳の時間以外も楽しんでいる、このように自立した人生を歩んでいるから強いと気づいたので、「自分で考えてふだんのペースを守り、周囲に惑わされない」という意味で「楽しむ」という言葉を使ったということだ。日本では、お国の名誉のために君が代・日の丸を背負って戦うという意識が強いのだろうか。こういう意識が時に、実力以上の力を本番で発揮させることもあるのだろうが、残念ながら千葉さんはオリンピック本番では力を発揮できなかった。千葉さんは、その「弱さ」を見つめてインタビューに答えている。「弱さ」を自覚した千葉さんは決して「弱い」人間ではないと思う。インタビュー記事で写真も拝見したが、穏やかな笑顔で水泳で鍛えたたくましい体つきの4児のお母さんは、違う意味で「強く」見えた。

千葉さんの自立できていない「個」という考え方は我々オリンピックを見る側にも反省をせまる。千葉さんは、当事者として日本のオリンピック報道の過熱ぶりを体験し、(しかもそれは冷めやすい)、この異常な過熱ぶりは「個」が自立できていないからだと指摘する。自立できていない「個」は、オリンピック選手に自己を投影する。もし、その選手が好成績をおさめれば、それは投影された「個」も素晴らしいことになるのだ。しかし、本来はオリンピック選手とわれわれは違う「個」であって、選手がメダルを取ったのは、その選手の努力や才能であり、それは我々とは関係ないはずだ。それなのに、日本選手がメダルを取れば、われわれ自身も優れた能力のあるかのように勘違いし、日本人全体が、例えば隣国の人たちよりも優れた民族なのだというような錯覚をする。

東京でオリンピックが開かれるが、私個人は、オリンピックを日本で開催している場合でなく、他に力を集中してやるべきことがあると考えている。開催して、その利益が国民全体に共有されずに、一部の人たちの利権・利得・国威発揚になるのでは、心から協力する気にもなれない。千葉さんのインタビュー記事は、オリンピックを見るものにも考えることを迫る良い記事だった。


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コメント

原田さん。私は、甲子園の試合をテレビで見ていましたよ。打席に立つ時に、叫んだりする選手はたくさんいますが、ニコニコ笑う選手は、原田さんしか見たことがありません。このようなことが可能だったのも、高高だっただからなのでしょう。
なお、昭和56年の定期戦で初登場した「Vカット」は、今では両校共に多数が行うヘアスタイルになっているそうです。

昔のことは思いだすと恥ずかしい限りです。

「Vカット」のことは知りませんでした。久しぶりに定期戦の応援に駆け付けたいと思いました。

甲子園の開会式の入場曲は、松田聖子の「青い珊瑚礁」でしたね。原田さんが、楽しそうにニコニコ笑って入場行進していた姿を、今でも昨日の出来事のように覚えています。
その松田聖子の3番目の夫が、奇しくも前高野球部出身の人だというのですから、驚きです。

もちろん、松田聖子の「青いサンゴ礁」は覚えていますし、聖子ちゃんといえば、われわれ世代のアイドルではないでしょうか。

その聖子ちゃんの3番目のだんなさんは前高出身なのですか?本当に驚きです。

ちょうどいま春のセンバツ高校野球がやっていて、NHKでは甲子園の歴史を振り返って懐かしの映像が放映されています。この前、史上初の完全試合の前高の松本投手の映像を見ました。映像がかなり悪くなってしまっていましたが、もう40年も前のことですからね。

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