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2017年3月 6日 (月)

政治的公平性と報道

河北新報が2月8日に報じた新聞記事のスクラップから。放送倫理・番組向上機構の放送倫理検証委員会が検証したテレビの選挙報道から問題点をまとめてみて自分が考えるうえでのヒントにもしてみたいと思う。

テレビ視聴者から選挙報道に関する放送量が減った」などの意見が出たことに対して放送倫理・番組向上機構が検討した。選挙に関する報道は、報道されなくなったという印象をぼくも持っているが、その背景に挙げられることを記事は歴史的な流れを振り返っている。

大きなきっかけは2014年に自民党がテレビ局に、選挙報道での「公正中立、公正の確保」を求める文書を送ったことだ。15年にはNHKとテレビ朝日の番組内容をめぐって自民党が両局幹部に事情聴取をした。16年には高市総務相が、政治的公平への違反を重ねる放送局に電波停止を命じると言及した。

これらの自民党の報道機関への圧力が、選挙期間中の選挙報道の減少や報道局の萎縮を招いたことは疑いがないとぼくは思う。「公正中立」はとてもいい言葉だと思う人もいるだろうし、「偏った」報道をする報道機関を許しがたいと思っている国民が多いのも事実だろう。しかし、「公正中立」を標榜し、偏っているとクレームがつくくらいならいっそう選挙や政治について報道しない方がいいとなれば、大きな損失をこうむるのは「国民」であるし、結局そういう報道で得をするのは「政権与党」だ。というのは、今なにも政治やこの国には問題がないし、選挙で国民が判断を下すべき論点も特にないとなれば、現状維持が一番好まれるからだ。

放送倫理・番組向上機構もこの点を指摘する。「編集の自由が保障されている以上は、求められているのは出演者や露出時間などの量的公平性ではない」「真の争点に焦点を合わせ、主張の違いを浮き彫りにする挑戦的な番組が目立たず、残念」「選挙報道は有権者に多様な立場からの多様な見方を提示するものとなるよう心掛ける必要がある」

アメリカのトランプ大統領が、自分の気に食わない報道をするジャーナリズムを全部嘘だとか、会見から締め出すとかすれば、はたから見ていてずいぶん子供っぽいことをするなと思うのではないだろうか。それなのに日本で似たようなことが行われていても、それは偏った報道を懲らしめるための当然のこと、で済ませてよいのだろうか。


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