無料ブログはココログ

« トリスタンとイゾルデ | トップページ | チェルノブイリの祈り »

2016年11月20日 (日)

シン・ゴジラ

「シン・ゴジラ」という映画の評判がいいらしい。子どものころ夢中になったあの「ゴジラ」かなと思いつつ、「新」となってどのように変化したゴジラなのだろうか、懐かしさからは見たいけれど、昔のイメージを壊されてがっかりするのも残念とも思いつつ、結局まだ見ないでいたところ、今日の河北新報の日曜書評欄に「草食系のための対米自立論」が掲載された。

ポイントとしては、アメリカは自国の利益しか考えていない。フクシマ核発電の事故では、「トモダチ作戦」を展開しつつも日本国家の喪失も想定した非情な国家利益優先姿勢が、日本国民の米国への疑心暗鬼を生み、有事の際の自主自立を描いた映画「シン・ゴジラ」の大ヒットを生んだ、というものだ。なるほど、「シン・ゴジラ」について記者から質問された菅官房長官が憮然としていたのはそういうわけだったのかと、つながりが見えてきた。

自国の利益を最優先する、それは当然である。それが『愛国心』というものだろう。しかし、それが朋友関係や人間関係の中で本当に信頼すべき友となるかは別だ。私たち東洋には孔子や孟子がいて、そういう人倫関係を一生懸命考え実行し、それに感銘を受けた弟子や後世の者たちがそれを綿々と伝えてきた。自国の利益のみを最優先する西洋流の外交や考えが、世界にどこまで通用するのだろうか。そしてそんなアメリカに身も心も委ねきることは本当にできるのだろうか。日本国の利益第一を考える愛国者であれば、むしろアメリカにすべてを奉げるよりも、二股、三つ股かけて、中国やロシア、韓国・北朝鮮ともうまくやり、最終的に日本の伝統文化や自立を守るべきではないかと考えてしまう。

自民党の安倍首相はロシアプーチン大統領との会談を山口県で開くという。愛国者の安倍さんの頭には、当然山口県=長州の偉人吉田松陰があることだろう。維新の大功労者松陰には、中国の孟子がいなければ松下村塾も革命的思想も両方生まれなかっただろう。そしてアメリカがいなかったら、獄中で死ぬこともなかっただろう。松陰を突き動かしたのは、アメリカの脅威、つまり東洋的な道徳的力よりもはるかに強力に見える黒船に代表される科学的軍事力を備えたアメリカだった。彼の後半生はこの強大なアメリカにどう対抗するかを考えることに費やされた。それが、朝鮮や満州の獲得構想につながったとしても、当時の時代状況の中でアメリカの強大な脅威に対してどうやって国の存続と自立を達成するかの彼なりの構想だったわけだ。

そのアメリカに対して、いま盲目的に従属し、美しい沖縄の自然を差し出し、国民の自立した安全な生活がアメリカの私企業によって好きなままに支配される通商条約に進んで国民を差し出そうとしている。自国の国益を売り、他国に貢献する行為に思えてならない。そこまでして他国に尽くすのは、見返りがその人たちだけにあるから、つまり他国の代理人=エージェントという説もあながち荒唐無稽なネット上の噂話でないと思えてくる。


にほんブログ村

« トリスタンとイゾルデ | トップページ | チェルノブイリの祈り »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/197245/68514351

この記事へのトラックバック一覧です: シン・ゴジラ:

« トリスタンとイゾルデ | トップページ | チェルノブイリの祈り »