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2015年8月24日 (月)

この国を守るのは

戦争法案反対のビラまきを街頭で行っていると、賛成派の人に詰め寄られることもある。「敵が攻めてきたとき、あんたたちどうするんだ?」。多分、この方が想定しているのは、中国や北朝鮮が攻めてきたらということだろうし、そしてわれわれ護憲派が一番誤解されるのは、9条護持派は日本が侵略されれば、無抵抗で降参して敵に国を明け渡す思慮も勇気もない奴らだと思われていることだ。

中国や北朝鮮との間に、日本は問題を抱えている。原因は相手方にだけあるのでなく、公正に見れば、こちら側にもある。戦争をあおる勢力がいてお互いにエスカレートして、もし戦争ということになり、他国軍が日本に攻めてくれば、その時はまず自衛隊がいるのだから、自衛権を発動すればいいのではないかとぼくは考える。自衛隊の人は入隊するときに、憲法を護持して専守防衛にあたると宣誓しているし、万が一というときは自衛のための戦争はする覚悟でいるだろうから、自衛隊の人にまずは、戦ってもらっても、悪いことではない。

この前の街頭宣伝で詰め寄られたときは、「あんたは、戦わないのか?どうするんだ」といわれたので、「全員で、守るんですよ」と答えた。「安保法案に反対してるくせに、国なども守れるか?」というその人に、まず自衛隊がいるし、自衛隊の戦力は世界で有数なのだから、万が一攻められたときは、自衛隊が対処できる。そして、日本政府が戦前、宣伝していたように、侵略戦争を正義の戦争と言いくるめるのなら別だが、情報などを総合的に判断して、どう考えても相手の理不尽な攻撃であり、日本の独立と安全が脅かされると思えば、自分も銃をとる(=反撃する、ということだが)と答えた。そこで、「そうか、あんたも銃をとるのか」ということで、握手して物別れとなった。

ただし、訓練をしていない素人が、戦争の道具を持っても扱えるはずがないし、足手まといになるだけである。だから、政府やプロの軍隊に自分たちの安全をお任せするというのが、今度の安倍首相の戦争法案だが、ぼくが反対してるのもその点だ。平和を構築し、この日本の独立を守るのは、日本国民全員の義務であり、政府や軍隊に一括委任し、国民は何も知りませんではないだろうからだ。戦争法案賛成の人に聞いて見ても、まず、戦争そのものを望んでいる人はいなくて、平和を望んでいる。賛成派も反対派も両方「平和」を欲しているのだが、その方法が違うのだ。平和を目指し独立を維持するのは、全員の義務だとぼくは思うが、もちろん全員が自衛隊に参加する必要はないわけで、平和を構築し日本の安全保障を高めるのは、何も軍事力増強と米軍への追従ばかりでないということだ。日本国民がそれぞれの方法で、中国や朝鮮半島の人たちと個人的に仲良くなることだって、個人的なつながりの束が大きくなれば、馬鹿にできない安全保障網となるだろうし、現に行っているように、アフガニスタンでの農業支援や民生向上への協力、パレスチナへの援助などといったことも、まわりまわって、日本の安全保障環境を大きく向上させ、日本が戦争や侵略の標的になることを防ぐ力になるのだ。ぼくは、こういう総合的な安全保障政策をとるべきであって、これこそが言葉の正しい意味で「積極的平和主義」だと思うのだが。

ところが安倍さんの提案する安保法案は、アメリカが地球の裏側で勝手に他国に戦争を仕掛けても、日本の自衛隊員がそのために命を投げ出さなければいけないし、総合的に見たら日本の安全保障環境は低下する、と考えるのでぼくは反対している。それに、街頭宣伝中に話をする賛成派の人たちは、やはり自分たちも平和のために何かするというよりは、いざとなったら政府や軍隊が自分たちを守ってくれると考えている人が多い気がする。日本政府が本当に自分たちを守ってくれるだろうか?ましてアメリカ政府やアメリカ軍が?戦前、満州で開拓団が軍隊からおきざりにされたのは事実だし、戦後の政府も、例えば原発事故や水俣病のようなときに、棄民政策をとったし、いまもとっている。緊急事態の時に、本気で守ってもらえると考えているのだろうか。

「日本はなぜ基地と原発を止められないのか」(矢部宏治)を読むと、沖縄の米軍基地のまわりで低空飛行などの軍事訓練をするのは、もちろん沖縄の人、つまり日本国民が住んでいる住宅の上空でのことであり、米軍住宅の上ではやらない。自国民にはそんな危険な目にも合わせられないし、当然アメリカの法律がそんなことは禁止しているが、飛行機が墜落して事故があっても、死ぬのが日本人であるのはかまわない。かほどに、独立を取り返し維持するのは難しい。矢部氏によれば、これはアメリカの悪意というより、日本の政治家や官僚がそうなるようにしたということだが、上述したように、独立を守るのは、すべての国民の義務なのだから、政治家や官僚だけを責めるわけにいかない。

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