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2015年8月16日 (日)

戦後70年に思うこと-備忘録

安倍首相の戦後70周年記念談話について思うことを、メモしておく。「戦争に無関係な若い世代がいつまでも謝罪し続けることがないように」。とは、ぼくもその通りだと思う。今の10代、20代の若者は、日本軍の残虐行為や、指導部の失敗については、何の責任もないのだから。しかし、一方で、安倍さんと安倍さんを支持する人たちが推し進めている歴史認識と、それが組み合わさった時のことをぼくは懸念する。今の若い人たちが、やがては政治や国民統治のリーダーだったり、企業や経済のリーダーになったりする。そして、そういう人たちが、世間話にせよ、韓国の友人と話をしたりすることもあろう。そんなとき、安倍さんが勧める育鵬社の歴史教科書で育って来ている将来のリーダーが、韓国の友人に向かって、「えっ、日本おかげで、韓国は2流国を脱して、近代的制度を整え、鉄道も敷いてもらい、社会の近代化が起こったのじゃないの?」と言ったらどうだろう。

確かに、日本の植民地支配でそういうことが起こったと科学的にも客観的にも言えないことはないのかもしれないが、少なくとも、韓国の人たちが歴史で教わっている植民地支配の、屈辱や、差別、文化・民族的アイデンティティの危機ということとは異なるし、何より、韓国の人たちの国民感情とは大いに異なる。これでは、隣人と永遠に和解することも、過去を乗り越えて新しい関係を築くことも、できない。事実かどうかということも大切だろうが、人間の「感情」の部分は絶対にバカにできず、不合理ではあるが、人間の行動や言動を大きく支配する。日本人が、原爆や空襲、無益は作戦のせいで近親者が玉砕したことにより、戦争はもうこりごりと無意識に、集団的な感情を抱いているように、韓国や中国の人は、日本の侵略はもうこりごりと、感情的に思っているのだ。だから、そこに触れるのは、一番嫌がるし、基本的に相手が嫌がることを私たち日本人はするべきでないと、ぼくは思う。

若い人たちには戦争を起こした責任はない。だから謝罪の必要もないだろうが、それは、日本が過去の加害者としての歴史も若い人たちに、国としてきちんと教えて過去の歴史と向き合っているという姿勢を示すことが必要だと、ぼくは思う。もし、日本が韓国や中国と入れ替わって、被害者の立場だったら、相手が過去を反省し、二度と同じことをしないという姿勢を示すのでなければ、安心して付き合おうという気持ちは起こらず、疑心暗鬼になるだろう。相手のことを信頼出来て、もう昔のように軍部が独走して、自国が攻められるという懸念が本当になくなれば、「あなたのことは信頼できるから、過去のことは過去のこととして、これからのよりよい関係を考えていきましょう」ということができる。だから、安倍さんの戦後70周年談話は、安倍さんの歴史観を考えれば、ぼくは評価できなかった。

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