UA-92533382-1 The Future Times: よつば農場便り

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2014年4月22日 (火)

The Future Times

ミュージシャンの後藤正文さんが、新聞The Future Timesを発行している。若い人で社会問題を考えていてくれて、そして新聞という形で自分の考えを行動に移している。とても読み応えのある新聞なので、活動を今後も続けていってほしい。以前手にしたものなので2013年夏号なのだが、東北学を提唱する赤坂憲雄さんと後藤さんが、新聞の中で対談している。気になったところを抜粋・要約してみる。

『村の女性たちが働いていて、自動車の電子系統の配線を束にする作業を黙々としていた。時給を尋ねると、平均したら300円くらいかと。東北は製造業の拠点だという言葉の裏側に転がっている現実は、そのままアジアにつながっていくような、内なる植民地としての東北だった』

『途方もない原発事故で苦しんでいながら、国家や東電に対するストレートな批判が大きな力にならない。補償金が減らされてしまうんじゃないかと考えてしまう。それで口をつぐむ。我慢してしまう、我慢させられてしまう。千年の植民地が作ってきた精神のありようだ』

『復旧、復興と称して海沿いに巨大な防潮堤を作るのはとんでもない計画としか思えない。今ある海岸線は人口1億3千万のマックスに合わせて造られたものだから』

「今の海岸線を自明にみなすのでなく、これから人口が急激に減少して、人口8千万の日本列島になることを思い浮かべた時、海岸線をコンクリートで固めて維持することからリアリティが失われる。潟に戻して景観を明治はじめあたりに戻していく」

『防潮堤のような、コンクリートで塗り固めた建造物や箱モノを作り続けて、将来それが老朽化したときにどうなるのだろう。巨大な廃墟が日本中にできて、修繕できない、取り壊すこともできない状況になる」

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コメント

「滄海変じて桑田となる」という言葉を思い出します。私の生まれ故郷の村に井田川干拓地があります。大正から昭和初期にかけて文字通り血の滲む苦労をして作り上げた広大な干拓地です。
 原発事故後一年を経過して足を踏み入れてみると、なんと干拓地はかつての浦に戻っていたのでした。見渡す限りの湖となり、道路や田んぼは水の中に沈んでいました。
 井田川干拓地のほかにも八沢浦干拓地があります。松川浦に匹敵するような風光明媚な観光地だったそうです。いずれ広大な農地がなくても農作物を生産できる技術が開発されれば、干拓地を元の浦に戻し、白砂青松の風景を楽しむゆとりが出来ます。
 私が生きているうちは難しいかもしれませんが、次世代は可能だろうと思います。

投稿: まゆ | 2014年4月22日 (火) 21時58分

まゆさんのコメントを読ませていただき、改めて江戸時代から明治、大正、昭和と新田開発や埋め立て、干拓などでずいぶん日本の風景も変わってきたということを認識しました。50年後、100年後にこの日本に住む人たちも人間が自然を支配し、人間が自然の風景を変えられるという傲慢さをまだ持っているのでしょうか。誰も管理する人のいない原発が、よみがえった自然の力に飲み込まれている光景を想像してしまいます。

投稿: 原田 禎忠 | 2014年4月27日 (日) 09時53分

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